よくわかる旅行業界 / 小島郁夫

大手企業から零細企業まで13000社がひしめく

業界はJTBをトップに典型的なピラミッド型
薄利多売という収益の構造的なジレンマに悩む
私鉄系、航空系、流通系などの「系列」に分かれる
添乗員は派遣社員も多い

手配旅行・・顧客のオーダーメイドが可能で、仲間うちの小人数の旅行や個人旅行に向いている。
主催旅行・・旅行会社のほうがあらかじめツアーの日程や価格、コースを設定し「主催する」旅行

パックツアーの作り方

①市場調査をする
②企画を決める
③「素材」を仕入れる(交通手段や宿泊施設)
④具体的に旅行商品を作る
⑤販売促進をする

「香港旅行3泊4日6万円」利益はたった3000円
CRS(コンピュータリザベーションシステム)や情報システムが素材の仕入れで活躍
パックツアーの料金構成
・・自社販売ツアーの場合 航空券65%、ホテル・食事代20%、利益10%

格安航空券は団体旅行のバラ売り
ライフスタイル重視 自由が感じられる旅行業界

海外渡航者1358万人、うち旅行目的は1千人超
日本最古の旅行会社は日本旅行
初めてのパックツアーは外国航空会社の商品だった
ジャンボ機導入でさらに海外旅行が身近に
円高とバブル景気が海外旅行を後押し
旅行業会に冷水を浴びせた「湾岸戦争」

「関空効果」で海外旅行需要が増大
人気のグアム・ハワイ、不人気の国内温泉地

海外ツアー最新事情

・「気ままな旅」へ対応
・音楽とスポーツは堅実(サッカー、米大リーグ、F1、マラソン参加など)
・脱観光、体験ツアーが人気

国内旅行事情 激安ツアーが人気

インセンテイブ旅行の復活に期待(社員の慰安旅行、研修・視察旅行、報奨旅行など)
社名より知名度の高い「ブランド」が欲しい。
・・JTB(ルックJTB)、日本旅行(赤い風船)
組織改革や年棒制導入などリストラの嵐が吹き荒れる
抜群の就職人気だが、採用数は減少傾向

JTB
・最大手企業。国鉄の民営化でひとりだち
・値下げで薄利多売に拍車
・複合総合サービス業を展開

近畿日本ツーリスト
・業界2位「野武士」
・営業企画に強い

業界3位の創業90周年の日本旅行
東急観光は東急グループの力量低下が業績に影響
多角化経営の阪急交通社と中京拠点の名鉄観光サービス
旅行の固定需要が見込める日本通運と農協観光

初の店頭公開を果たしたHIS(今までは近畿日本ツーリストと東急観光のみ)
私鉄系旅行会社は海外旅行が弱点
大手旅行会社の強敵出現 JRグループ
インハウスエージェンシー(企業が独自に自社社員のビジネスや渡航用に設立した会社)
・・一般顧客への展開を図る。
潜在的需要を囲い込む流通系の旅行ビジネス
ホールセラーとして伸びるビッグホリデー
棲み分け戦略で多彩な展開を図るJTBグループ
外資系企業では地中海クラブなどが健闘
「危機管理」能力が試される旅行会社
苦労もあるがやりがいもある添乗員
法人営業(団体・企業)こそが企業の高収益の基本

旅行会社任せにしない。受け身の姿勢では高い料金を取られる。優先順位をつけておく。

苦情・トラブル処理も旅行業界の大きな仕事
旅行業界のお目付け役 日本旅行業協会(JATA)

具体的なトラブル

①乗務員ストで旅行が中止
②合宿の予約キャンセル
③予約した部屋と違う
④現地ガイドが手抜き
⑤別々の飛行機に乗せられた

旅行業と密接に絡み合う航空業界

日本航空・・「鶴」のマークに誇りをもつ。リストラで立ち直る。
全日空・・奔放な社風だったが最近大人しくなった。
日本エアシステム・・自立性を求められる。

日本への参入に積極的な外国航空会社

成田や関空の国際線着陸料がジャンボ機の場合1回約90万と桁違いに高く、
ドイツ・フランクフルト空港やフランスのシャルルドゴール空港が日本の約半分、
米国のロサンゼルス空港や英国のロンドンヒースロー空港は日本の約10分の1である。

世界の主要航空機製造メーカー
・・米国のボーイング、マクドネル・ダグラス、フランスのエアバス・インダストリー
エンジンメーカー
・・米国のGE、P&W、英国のロールス・ロイス、フランスのスネクマ

観光市場の規模は10年後に倍増
集客力のカギを握るメデイアの有効活用
旅行業法の改正(96年4月1日)
旅行業は参入しやすい業界であるがそれは裏を返せば「倒産しやすい」ということでもある。
注意を要する公取委の動向
旅行業会の最大の問題は「約款」の顧客不利の規定
不測の事態への対応やトラブルをなくす努力が必要
環境は厳しいが、国民の熱い支持がある旅行業界

 

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